【失敗談】ホームルーターでの楽天モバイル固定回線化を断念した話【L13】

鳥頭N

巷で話題の「楽天モバイル固定回線化」を試してみました。

しかしながら、我が家があるのは、電波の入りにくい鉄骨賃貸アパートの1階。

宅内でモバイルデータ通信を行おうとすると、どのキャリアでも圏外もしくはアンテナピクト1本という環境なのでダメ元でのトライだったのですが、やっぱりダメで断念しました。

最後まで読んでも「ダメだったよ」ということしか書いていませんが、楽天モバイル固定回線化を考えている方、とりわけ自分と似たような居住環境にある方の参考になればと思い、書き残しておくこととします。

ちなみに、楽天モバイル固定回線化をよく知らない方向けに説明すると、本来、携帯に挿入する楽天モバイルのSIMカードを、SIMフリーのルーターに差してWi-Fi環境を構築するというものです。

うまく構築できれば、Wi-Fiがデータ無制限 税込3,278円で利用できて固定費の削減につながるほか、SPUなどを代表とした楽天モバイルの特典も享受できるなど、メリットの大きい節約術です。

※SPU:スーパーポイントアッププログラムの略。楽天グループのサービスを使えば使うほど、楽天市場で還元されるポイントが増えるというもので、楽天モバイル契約(要エントリー)によって増える還元は+4倍(2025年5月現在)

楽天モバイル固定回線化を目指した経緯

自分がいま住んでいる賃貸アパートには備え付けのWi-Fi設備があるものの、速度はともかく安定性がイマイチで、とくに別室にいくとそれが顕著に表れていました。

そのため自前でWi-Fiを引いているのですが、我が家はいわゆるマンファミなので、マンションタイプよりも料金が割高になってしまうんですよね。

※マンファミ:集合住宅でありながら、建物に光回線設備がないため、戸建てと同じく部屋に直接光回線をつなぐ契約となる住居。築古物件、戸数の少ない物件に多い。

安く使いたいのであれば、携帯キャリアとおなじく、ある程度の日数ごとに他社に乗り換えてキャンペーンやキャッシュバックを受ければいいのはわかるのですが…量販店などの施策に頻繁にアンテナを張らなければならないのも疲労が溜まる。

そのため半恒久的にデータ無制限・低価格でWi-Fiを使う方法として、楽天モバイル固定回線化を試してみることにしたのです。

楽天モバイル固定回線化に向けての準備

環境確認

楽天モバイル固定回線化に先立って、そもそも自宅近辺は楽天モバイルの通信エリア圏内になっているのかを確認しました。

確認方法は2つ。

ひとつめは、楽天モバイル公式の「サービスエリアマップ」。

ふたつめは、有志の方々の情報提供でまとめられた基地局・電波強度確認サービス「CellMapper(セルマッパー)」です。

サービスエリアマップでの確認

まず、サービスエリアマップを確認してみると、自宅付近はピンクの濃淡が3種類あるなかの真ん中、5G Sub6(楽天自社回線)のエリア圏内であることがわかりました。

ちなみに濃いピンクは5G ミリ波(楽天自社回線の短距離高速通信)、薄いピンクは4G LTE(楽天自社回線と、いずれ提供を終えるauのパートナー回線)を表しています。

濃いピンクのエリアには、それより薄いピンクの通信も併せて飛んでいるので、自宅付近が濃いピンクであれば、より高速で安定した通信環境であるといえます。

CellMapper(セルマッパー)での確認

続いて、セルマッパーでも調べてみました。

さきほどの楽天モバイル公式のサービスエリアマップで濃いピンク表示となっていたところに基地局があるとの表示となっており、我が家はその基地局が発信している通信の圏内にありました。

圏内ギリギリというわけでもない場所だったので、以上の2つの情報をもって、データ上は楽天モバイル固定回線化が可能だという結論に至りました。

ルーター準備

冒頭でも記述した通り、自分は我が家で楽天モバイル固定回線化はできないだろうと踏んでいました。

ホームルーターは光回線と異なり、外から受信したモバイルデータ通信をWi-Fi用の電波として発信するものなので、大元の電波受信状況が悪ければ機能しないからです。

今回はそれを知ったうえで行う、一縷の望みをかけての検証なので、ルーターは購入や有料レンタルを行わず、UQ WiMAXが提供しているサービス「Try WiMAX」を利用してタダで調達することにしました。

これは本来、契約前ユーザーの不安除去を目的としたサービスで、専用ページから申し込むと、15日間無料でルーターと専用SIMカードを貸し出してくれるという内容になっています。

2025年5月現在、個人向けとしては「ホームルーター L13」「モバイルルーター X12」がトライ可能となっていましたが、今回は宅内での利用を想定しているために前者をチョイス。

届いたものがこちら。

段ボールには本体箱、説明、プランのチラシ、着払い伝票が同梱。
本体と付属品一式。シールが貼られているため、私物と混ざることもない。

正式名称(商品名)を「Speed Wi-Fi HOME 5G L13」といい、日本国内でも流通しているスマホ「Libero」シリーズなどで知られる中国メーカー、ZTEが製造しています。

ちなみに、楽天モバイル固定回線化を本気で目指そうとするならば、機種の選択肢はほかにもあります。

  • Home 5G HR02(シャープ)
  • LTE対応 SIMフリーホームルーター PIX-RT100(ピクセラ)

このあたりで運用している方が多い印象ですが、自分の場合、仮にちゃんと実費でルーターを調達しなければならないという場合でも、この「Speed Wi-Fi HOME 5G L13」をチョイスします。

主な理由は、やはり性能。

次いで本体カラーが挙げられます。

ふたつめに関してはご自宅の雰囲気によるところが大きいので詳しくは言及しませんが、L13のホワイトカラーはどんなお部屋にも馴染みやすい、やさしい色味だといえます。

真っ黒な筐体の「Home 5G HR02」もメカメカしくてカッコいいのですが、ちょっと異物感があるというか、お部屋を選ぶ色味な気がしますね。

そういう意味では「LTE対応 SIMフリーホームルーター PIX-RT100」なんかサイズもコンパクトで良いんじゃないのー?と思われるかもしれませんが、自分は性能面・安定性の面から除外します。

主要なスペック・仕様を以下にまとめたので、チェックしてみてください。

Speed Wi-Fi HOME 5G L13
公式価格
27,720円
通信速度
受信時最大4.2Gbps/送信時最大286Mbps
対応ネットワーク
5G、4G LTE
無線LAN規格
Wi-Fi6対応
有線LANポート数
2つ
最大同時接続台数
34台(無線32台+有線2台)
サイズ(約)
高さ207mm,幅100mm,厚さ100mm
重量(約)
635g
Home 5G HR02
公式価格
73,260円
通信速度
受信時最大4.2Gbps/送信時最大218Mbps
対応ネットワーク
5G、4G LTE
無線LAN規格
Wi-Fi6対応
有線LANポート数
2つ
最大同時接続台数
66台(無線64台+有線2台)
サイズ(約)
高さ170mm,幅95mm,厚さ95mm
重量(約)
847g
LTE対応 SIMフリーホームルーター
PIX-RT100
公式価格
15,800円
通信速度
受信時最大150Mbps/送信時最大50Mbps
対応ネットワーク
4G LTE
無線LAN規格
Wi-Fi5対応
有線LANポート数
2つ
最大同時接続台数
16台(無線12台+有線4台)
サイズ(約)
高さ165mm,幅50mm,厚さ175mm
重量(約)
320g

こう見るとPIX-RT100のスペックはちょっと弱い気がしますね。

小型なのでカーテンレールに吊るしたり、車載にしたりという運用に向いている機種のように思います。

なお、上記3種には価格に大きな乖離がありますが、AmazonではL13、HR02ともに2万円代で新品未使用品を調達できますし、中古でもよければメルカリにどれも1万円前後で出品されています。

L13の旧型であるL11、L12も出品されているのを見かけますが、差額は5000円いかないくらいなので、L13を購入したほうが長い目で見たときにオトクかなと思います。

…ということで長くなりましたが、次項では届いたルーターに楽天SIMを差し、固定回線化を試した結果を載せていきます。

楽天モバイル固定回線化を試した結果

ルーター側の設定を終え、基地局のある方角に近い寝室の窓際に置いた結果がこちらです。

ルーターにはテスト用のiphone14のみを無線接続している状態です。

上りが0となっている理由は不明……

備え付けのWi-Fiを使うほうが速度が出るという結果になりました。

スクショは撮り忘れましたが、ルーターを窓の外側に面した駐車場に置いてテストしたときには下り40、上り20弱くらい出ましたね。

壁一枚隔てただけでしっかり弱くなっている。

ちなみに借りておいてトライしないのも悪いので、正式な運用通りにTry WiMAXで届いたSIMを挿入した結果はこちら。

惨憺たる結果となりました。

Try WiMAXの注意点に、同月内に7GB以上の通信をおこなう場合は通信制限がかかるうえ、返却直後のルーターをすぐに貸し出す場合もある(=届いた時点で通信制限になっている)というのがありますが、自分の場合は月初でのテストなので、それに該当しているとも思えません。

レンタルから一週間ほど経った際にUQ WiMAXのセンターから利用状況の確認電話が来たので、居住環境やこのテスト結果のことを話したのですが、やはり鉄骨造アパートの1階だと、そういうこともあり得るという返答をいただきました。

それにしても、正式なUQ WiMAXの通信より、非公式なやり方である楽天モバイルでの固定回線化のほうが速度が出るというのは、意外な結果でした。

Try WiMAXは前回の利用から180日が経過していれば再申し込みできるため、近くに新しい楽天基地局ができたり、引っ越しのタイミングで再度試してみるのもアリかもしれません。

「もとから電波状況の悪い鉄骨造住宅での楽天モバイル固定回線化は厳しい」

当たり前の結果といえばそうなんですが、電波の拡充・増強を図る「Rakuten最強プランプロジェクト」が着々と進行しつつある現状を踏まえると、将来的には安定して固定回線化のできる世帯も増えていきそうだなと思いました。

我が家もいずれは…?

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ブロガー
トリアタマ エヌと読みます。物忘れの多い20代映画好き。当ブログ『ミタログ』では鑑賞した映画の「観た」ログや「買ってみた」「やってみた」ログといった雑記を脳トレがてらに投稿中。
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